こんにちは!
管理栄養士のつじです。
しょうが、日々の料理につかいますか?
また、つかう方は、“生?”それとも“チューブ?”
わたしは、冷え性ということや味が好きということもあり、ぽっかぽかのもととなるしょうがはよく使います。
生姜焼きにはもちろん、炒めものやお味噌汁など…なににでもいれます!(笑)
なぜ冷え性に…と考えられているのかと言うと、しょうがの辛み成分【ショウガオール】が、ぽっかぽかに関わっているから!!
みなさんの知らないかもしれない“しょうが”について、今日は雑学や、よりよい食べ方などもお話ししますね!
今回のクイズは、しょうがチューブと、生のしょうがの一番のちがいについて。
最後にこたえも載せていますが、考えながら読んでくださいね!
ではでは!しょうが編スタート~♪♪
しょうが 基本情報
しょうがの原産地は、正確にはわかっていないです。
インドではないかと言われています。
紀元前(数千年前)のギリシアやローマでは、その存在は知られていたそうです。
その後、香辛料として、重宝されていましたが、ヨーロッパではなぜか栽培されず、乾燥したものを東洋から輸入していたとのこと。
日本には古代に伝わり、広く栽培されていたようです。
東洋医学や民間療法などでつかわれていましたが、近年健康意識の高まりと併せ、しょうがのパワーが栄養として見直され、注目を浴びるようになってきました。
しょうがの種類・分類
ひとくちに“しょうが”と言っても…
- スーパーでかたまりで売られている茶色いのも“しょうが”
- お寿司のガリも“しょうが”
- 焼き魚に添えられている細いはじかみも“しょうが”
と見た目がさまざまですよね!
大きさの分類と栽培・収穫方法による分類があるので、ご紹介します。
大きさの分類
- 大しょうが
一般的に国産しょうがと言われる品種。
香りや辛みが少ないしょうがなので、辛みが苦手な方におすすめです。 - 中しょうが
大しょうがと比べると小ぶりなサイズの品種。
さわやかな辛みと繊維が少ないのが特徴です。 - 小しょうが
昔は国産しょうがと言えば、小しょうがの品種でしたが、同じ面積で収穫できる量が少ないので、今は少なくなってきています。黄色っぽいので、「黄しょうが」とも。
辛み成分のジンゲロールが一般の生姜より多く含まれているので、辛みが強いです。
ほかのしょうがと比べ、少ない量で“しょうがを感じる”ことができます。
栽培・収穫方法による分類
- 根しょうが
名前の通り、食用になるのは根っこの部分。
大きくなったこぶがさまざまな方向に連なっています。
大きなかたまりになると、1kg以上になるものもあるそうです。 - 葉しょうが
根っこの部分が小指の太さくらいになった時に、葉っぱごと収穫したもの。
みずみずしさを保っています。
水分が多く、やわらかく、辛みも少ないことから、生食や甘酢漬けで食べるのがおすすめです。 - 矢しょうが
日を遮ったところで栽培することで、茎の部分を白く育てたもの。
葉茎が一定の長さ(15cmほど)まで育った後、少し日を当てることで、茎の根元が鮮やかなピンク色になります。辛みは少なくやわらかく、焼き魚に添えられる「はじかみ」としてつかわれています。
最初に言っていたように、見た目が違うのに【全部しょうが】でしたね!
【はじかみ】がこのような形で栽培されているとは驚きましたが、しょうがの知識レベルが上がった気がします!
しょうがに含まれる栄養成分
しょうがと言えば、【ぽっかぽかに♪♪】ということは知っている方が多いと思います。
それについては、しょうがの辛み成分である【ジンゲロール】【ショウガオール】が関わっています。
それ以外については、ほかの野菜と比べ、突出して含む成分はありませんが、比較的多いマンガンについて紹介しますね!
ミネラルのひとつですが、あまり聞きなれないものかもしれません。
- マンガン
ミネラルのひとつ。
さまざまな植物性食品にはいっているので、まんべんなく食材をとっていれば不足することは少ないです。からだのありとあらゆる部分の働きに関わる酵素の成分になります。C
代表的なところで言うと、骨の成長や抗酸化作用に関与。
ミネラルは体内でつくることやとりだめができませんので、不足することがないように補うことが大切です!不足することがないように、気をつけましょう♪♪
しょうがを食べるとどういいの?
もちろん、しょうがにも栄養素は含まれていますが、中でもしょうがのパワーと言えば【からだの中からぽっかぽかに】。
その機能性成分について詳しく見てきましょう。
この“ぽっかぽか”に関わるのは、辛みや香り成分。
辛みの主成分は、【ジンゲロール】です。
これに熱を加えることで、【ショウガオール】に変化します。
生のままでも加熱しても…
★血のめぐりを促す
★ぽっかぽかになることで、発汗を促す
これらの働きがあるので、古くから薬用植物として認められていたのでしょう。
現代でも、風邪や冷えでお悩みの方に好まれています♪♪
近年、この【ぽっかぽか】という働き以外にも、抗菌作用や抗酸化作用なども認められてきて、ますます“しょうがパワー”に注目が集まりつつあります。
さらに、別の香り成分には、胃腸の調子をととのえる働きがあるとされているので、漢方では下痢止めや解毒剤としてのつかわれ方も!
しょうがの独特な香りが、胃液の分泌を促すらしいので、食欲もアップ!!
今までなんとなく、【しょうが=冷えで悩む女の人がとるイメージ】という方もいらっしゃったかもしれませんが、さまざまなパワーが秘められていましたね!
しょうがパワーを余すことなく活用!
先ほどお話ししたように、しょうがと言えば、栄養素よりも辛みや香りの機能性成分が重要!でしたよね。それらの成分をとる時に、気をつけるポイントは…
★細かく切り刻む・すりおろしてつかうこと
(細かくすればするほどよい)
生の場合:すりおろして使用
煮物や炒めものにいれる場合:細かく刻む
★100℃以上で熱しつづけること
(ショウガオールが熱しつづけられると、壊れてしまうから)
せっかく“しょうが”をとるのであれば、少しでもよい方法で、よい成分のままとれた方がうれしいと思いますので、参考にしてみてくださいね!
また、しょうがのしぼり汁にお肉をつけて調理するという場合があると思いますが、これは、臭みをとることと併せ、しょうがの中にはいっている“たんぱく質分解酵素”のパワーをつかっています。
つけることで…
風味+肉を柔らかくするという意味があるんですよ。
最後に、しょうがの選び方も紹介します。
- 実がかたくしまっているもの
- 表面が乾燥し過ぎていないもの
わたしは冷え性なので、冒頭でものせていたように、味噌汁にいれることも!
味噌汁は沸騰させると味噌の香りがとぶので、100℃以上にはしませんが、ショウガオールの働きからも、うっかり目を離して沸騰させることがないように気をつけようと学びました!
みなさんは、どんな料理にしょうがをつかわれますか。
しょうがは冷凍保存もききますので、できれば、一度つかってみてください。
“しょうがの疑問”解決!
しょうがについて、みなさんが気になるであろう疑問についてお届けします♪♪
しょうがの栄養や機能性成分についてお届けしたので、つかってみたいと思われた方も多いことでしょう!
みなさん気になるであろう“しょうがのチューブ”についてもお話ししますね!
- しょうがの皮はむく?
しょうがは、皮の近くが香り・辛み成分ともに強いので、皮はできるだけそのままつかう方がよいです。その際は、しっかり洗ってから使いましょう。
どうしても気になるようであれば…
【包丁⇒スプーンをつかおう】
包丁であれば、厚くむいてしまい、せっかくの成分が失われがち…。
スプーンの方が薄くそぐことができますし、しょうがの形に沿うので、おすすめです。
傷んだ部分もきれいにとれますよ! - しょうがから“芽が”!だいじょうぶ?
“芽”があぶないと思ったのは、じゃがいものことをご存じだからだと思います。
じゃがいもは、芽が出たり、芽の周辺など緑色に変色すると、【ソラニン】という毒素が発生します。
しかし、しょうがはそのような毒素は発生しませんので、安心して食べてくださって構いません。
芽の出る方が、それだけ栄養があるということで、元気な証拠とも!
野菜によって、同じ状態になっても意味することはそれぞれちがいますので、ご注意ください。 - しょうがチューブは生となにがちがう?
便利なので、ついついチューブをつかうという方もいらっしゃるかと思うのですが、もちろん風味が全然ちがいます!!
また、添加物をどうしてもつかわないといけなくなるので、少しの手間をかけても、生のものをつかう方がよさそうです。
さらに、しょうがの成分の中に、酸化されやすいものがあるようですので、せっかくの成分がうまくからだにはいっていないかも?
さまざまなちがいはありますが、いつも生しょうがで、すりおろしたり、刻んだりしているわたしにとっては、【風味】がもっともちがうところだと思います。
食べに行ったお店で、チューブで調理されているところもあり…
口にいれた瞬間わかってしまうので、お店ももう少しこだわられた方がよいのかなと勝手に思ってしまっています。(余計なおせわだとは思いますが。)
みなさんのしょうがの疑問が少しでも解決したらうれしいです。
◇◆まとめ◇◆
本日は、しょうがの魅力についてお届けしました♪♪
まとめると…
- しょうがの原産地はわからないが、古くから世界各地で知られていて、つかわれていた
- しょうがには大きさの分類だけでなく、栽培・収穫方法のちがいによる分類もある
- 実はしょうがにはあまり栄養素は含まれていない
- 栄養素よりも【機能性成分】が多く、辛みや香りの成分が、“ぽっかぽか”などからだをととのえるために働く
- 食べるときは、細かく刻む、すりおろす
栄養よりも機能性成分に注目が集まるしょうが。
もしかすると、まだまだ発見されていない魅力がしょうがには眠っているかもしれません。
【からだをつくるのは口からとったものだけ】
自分自身のからだをよくするも悪くするのも自分次第…。
どうせなら、元気な日々を過ごしたいですよね!
ぽかぽかあったかな生活を送るために“しょうがもいれた野菜生活”を♪♪
※しょうがだけではなく、さまざまな野菜をバランスよく取り入れましょう!
◇◆クイズのこたえ◇◆
こたえは…
【風味】です。
添加物の問題も個人的にはすごく大きいと思います。
現代では、添加物をゼロにすることはなかなかできませんので、少しの手間をかけるだけですむところは、努力してみてもよいかなと考えています。
みなさんはどうですか?
詳しくは【6】で説明しています。