こんにちは!
管理栄養士のつじです。
みなさんは、にんにくお好きですか?
「つかれがとれない…。そんなときこそ、やっぱりにんにくでしょ!!好き好き!」
一方で、
「好きだけどにおいが気になるし、食べる日を選ぶ…」
という声もありますよね!
にんにくの辛み成分(においにも関わる)【アリシン】が、抗菌作用とともに、日々のスタミナづくりのサポートにも関わるので、毎日の元気の源に!!
今日はにおいを気にせず食べるぞ!!!
という時にするべき【より良い食べ方】などもご紹介します♪♪
みなさんの知らなかった“にんにく”について雑学も交えてお届けします!
今回のクイズは、にんにくって漢字で書くとどのように書くでしょうか?
本文中、一か所こっそり漢字にしておきますね!
もちろん、最後にもこたえを載せていますので、探しつつたのしく読んでください♪♪
では!にんにく編のはじまりはじまり~♪♪
にんにく 基本情報
なんと!にんにくは7000年も前から栽培されている野菜です。
歴史で聞く“古代エジプト”で、好んで食されていたそうです。
好まれていたので、誓いを立てるときに、にんにくの神々の名前を呼ぶ風習まであったとも。
日本でも薬用植物として古くから利用されてきました。
ただ、現在と同じようなつかい方(香辛野菜として)がされるようになったのは、戦後のことです。
にんにくは、地下の葉(茎)を食べています。
ほかには、若い葉を食べる【葉にんにく】、葉の後に出てくる花茎(かけい)を食べる【にんにくの芽】もあります。
にんにくの品種
最近、【無臭にんにく】というものがあると聞きました。
わたしは、実はにんにくが苦手で…
つかう際は、においが少ないと書いてある低臭にんにくを選んでいます。
無臭でおんなじ栄養効果があるのであれば、そちらをつかいたい!!
と思い、調べてみました!
この無臭にんにくは、なぜ無臭になるのでしょうか?
品種の紹介とともにお伝えします!
ホワイト六片
主に青森県など寒い地方で栽培されている寒地型の品種です。
青森県はにんにくの一大産地とも言われ、生産量日本一となっています。
ひと粒がとても大きく、まっしろな雪のような色味。
中は6~10の小鱗茎(しょうりんけい)が集まっています。
小鱗茎は料理で言う「ひとかけ」。
辛みだけでなく、糖度もしっかり感じられ、バランスがよいので、にんにく独特の香りが強くなく、料理にも活用しやすいと言われています。
上海早生(しゃんはいわせ)
主に九州地方や四国地方で栽培されている暖地型の品種。
同じ暖地型の「壱州早生(いっしゅうわせ)」と比べ、成熟するのが早いため、収穫できるまでの期間が少し短いです。
12前後と寒地型のものより多くの小鱗茎があるが、ひとつあたりの大きさは、寒地型の品種よりも小さくなっています。
小さいため、軽いです。
最初に言っていた【無臭にんにく】ですが…
実は、にんにくではないとのこと!!!
“ジャンボリーキ”という西洋ねぎの一種だそうです。
そのようなところから、にんにくというよりもねぎに栄養も近い様子。
玉ねぎやねぎのような甘みもあり、生食でも食べられます。
品種改良などでできたにんにくかな?と思っていたので、新たな発見でした。
余談ですが、にんにくは品種改良がしにくい野菜だそうです。
にんにくに含まれる栄養成分
にんにくというと、辛み成分やにおい(香り)の成分として有名な【アリシン】に目がいきがちですが…
たんぱく質を代謝する際に必要なビタミンB6や、炭水化物の代謝に欠かせないビタミンB1、カリウムなども含まれます!
それぞれ詳しくご紹介します。
ビタミンB6
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつ。
たんぱく質のスムーズな代謝に欠かせない栄養素。
たんぱく質を多くとればとるほど必要になります。
主に動物性食品に含まれますが、植物性食品だとにんにくに特に多いです。
ビタミンB1
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつ。
炭水化物をきちんと代謝するために必要。
あまりにも不足すると、脚気(かっけ)などの原因にも。
江戸時代には、将軍など贅沢な食事を食べていた方に不治の病として流行りましたが、玄米や雑穀などを食べていた庶民は発祥しなかったとか。
カリウム
ミネラルのひとつ。
体内の水分量を調節することにより、血圧の安定にも関わりますし、筋肉の働きのコントロールにも関与。ナトリウムとバランスをとり、からだを調節しています。
ほとんどの食品には、ナトリウムよりもカリウムが多く含まれているので、味付けさえしなければ、ナトリウムのとりすぎにはなりません。
ここで紹介したビタミンB1は、にんにくと言えばの栄養成分【アリシン】と一緒になることで…。
次でしっかり解説します!!
にんにくを食べるとどういいの?
先ほど紹介した栄養素ももちろん大切ですが、にんにくを語るうえで避けて通れないのは【アリシン】。
アリシンは、ファイトケミカル(フィトケミカル)のひとつです。
ファイトケミカル(フィトケミカル)とは…
野菜、果物、穀類、豆類、海藻など主に植物性食品に含まれる化学成分を言います。
紫外線や有害な物質、害虫などから身を守るためにつくり出す色素や香り、苦み、辛み、渋みなどの成分です。
【アリシン】は、病気からからだを守り、日々のいきいきとした生活を送るために欠かせませんが…
なんといっても一番は【つかれがとれない際の元気の源!!】という点がポイントです。
つかれた時ににんにくを食べるとたちまち元気に!!という方もいらっしゃるのではないでしょう
これは、アリシンがビタミンB1と結合し、アリチアミンになるから!
結合することで、体内に長く留まらせることができるので、元気パワーを長く続かせることができるんですよ♪♪
今まで体感でしかわかっていなかった方も多い【にんにくの力】。
きちんとわたしたちの力の源となる成分がありましたね!
にんにくパワーを余すことなく活用!
にんにくパワーと言えばなんども登場しているので、みなさんもおぼえてくださったであろう【アリシン】。
どうせなら、よりよい方法で食べたいですよね!!
実は…
アリシンは…
【細胞をつぶすことで発生、酵素の働きが活発になる】!!
そのため、にんにくパワーを活かすには、
- きざんだり、つぶしたりしてつかう
ほとんどの料理では、みじん切りやすりおろしでつかうので、その調理法を取り入れればOKです。 - 10分ほどそのまま放置
置いておくことで、酵素が十分に活性化されます。 - 調理は“あぶら”と一緒に
あぶらと一緒に調理をすることで、アリシンが分解されにくくなるので、おすすめです。
また、このアリシンによる香りは、唾液や胃液といった消化液の分泌を促し、胃腸の働きを元気にさせます。それにより、食欲も増しますし、わたしたちのからだの消化吸収を助けてくれます。
わたしはにんにくが苦手で…とお伝えしていましたが、からあげには“しょうが”とともにすりおろしていれています。
にんにくを選ぶときに見てほしいポイントもお伝えしておきます。
- 頭の部分(細くなっている部分)がしっかりしまっていて、白くきれいなもの
- 黄色く変色したものは古いので注意
- 粒が大きくよくしまっているもの(ひとかけ単位で見た時に)
からあげは、すりおろしてお肉にもみこんで、しばらく経ってから揚げますので、ちょうどよい大蒜のつかい方をしていたのか!とうれしく感じていました。
みなさんは、どんな料理につかわれるのでしょうか。
つかっていないという方も、今回のポイントをふまえて、いろいろな料理につかってくださいね!
明日つかえる!にんにく雑学♪♪
おまちかね!?笑 のにんにくの雑学コーナーです。
雑学から、栄養についても興味をもち、いろいろと調べたり、栄養が好きになってくれることを期待しています♪♪
- 古代エジプトの活力源
はじめに、古代エジプトで好んで食べられているとはお伝えしましたが…エジプトと言えば“ピラミッド”を思い浮かべる方も多いでしょう。
そのピラミッドをつくる労働者たちに、スタミナやパワーの源としてにんにくを与えていたそうです。
その時代から、にんにくのパワーが知られて、つかわれていたとは驚きですよね!
にんにくがなければ…
ピラミッドはなかった可能性もあったかもしれませんね。
古代エジプトだけでなく、古代ギリシアや古代ローマにおいても、にんにくは、医療に活用できるものとして書かれたものも残っているそうです。 - にんにく注射には“にんにく”がはいっているの!?
最近は、またあまり聞かなくなりましたが、少し前はスポーツ選手や芸能人がテレビなどで「にんにく注射を打っている」と聞くこともありましたね。
なぜにんにく注射というのか気になったので調べてみると…
やはり、【にんにく注射=にんにくを注射するわけではない】
ということでした。
先ほど栄養素の部分で紹介しましたが、にんにくの成分でもあり、エネルギー源となる炭水化物の代謝を促すビタミンである、ビタミンB1が主成分とする注射です。
後は、ビタミンB群やビタミンCなどを配合しているものもあります。
にんにく注射という名前ですが、ビタミン注射ということですね…。
“にんにくパワー”は多くの方が知っていることなので、ビタミン注射という名前よりも、より良い感じがするのはわたしだけでしょうか?(笑)
にんにく注射という言葉は聞いたことがあり、もちろんにんにくがそのままはいっている訳ではないと思っていましたが、成分など詳しくは知らなかったので、わたし自身も勉強になりました。
明日、いや今すぐにでも話したい雑学はありましたか?
◇◆まとめ◇◆
本日は、にんにくの魅力についてお届けしました♪♪
まとめると…
- 大昔から野菜でありつつも、【薬用・医療用】のようなつかい方もあると考えられていた
- 【アリシン】は、ビタミンB1とくっつくことで、元気パワーを長く続かせることができる
- アリシンにばかり注目されがちだが、エネルギー源となる炭水化物の代謝を促すビタミンである、ビタミンB1なども含まれる
- より良く食べるのであれば、“きざむ・つぶす”、“10分ほど放置”、“あぶらを活用”
にんにくはなかなか平日には食べづらい…という方も多いと思います。
平日に食べたいときは、一緒に食べる人に栄養について説明してから食べるとよいのではないでしょうか?
栄養を知り、にんにくパワーの虜になれば…
においも気にならなくなるかも!笑
【からだをつくるのは口からとったものだけ】
自分自身のからだをよくするも悪くするのも自分次第…。
どうせなら、元気な日々を過ごしたいですよね!
日々パワーあふれる生活を送るために“にんにくも含んだ野菜生活”を♪♪
※にんにくだけではなく、さまざまな野菜をバランスよく取り入れましょう!
◇◆クイズのこたえ◇◆
こたえは…
【大蒜】です。
なかなか漢字で見ることがないので、わたしも今回見るまで知りませんでした。
【5】の最後の方に1か所登場させていたのに気付いた方は天才かも!?