野菜辞典

“ブロッコリーの魅力”徹底解説!~野菜辞典 ブロッコリー編~

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野菜辞典ブロッコリー

こんにちは!
管理栄養士のつじです。

ブロッコリーって普段食べますか?

お弁当にいれると、いろどりがきれいなので、たまーにつかいますが、野菜の中では、わたしはあんまり食べません…。

ただ、その考えを改めよう!!と今思っているところです!(笑)

そう思ったのは…
ブロッコリーにはうれしいパワーがいっぱいあるからです♪♪

そんなブロッコリーについて、今回は栄養だけではなく、雑学や選び方なども一緒にお伝えします!

今回のクイズは、ブロッコリーと、ブロッコリーの芽であるブロッコリースプラウトの栄養のちがいについて。ブロッコリーの機能性成分【スルフォラファン】はどちらに多く含まれるでしょうか?

最後にこたえも載せていますが…
みなさん、考えながら読んでくださいね!

ブロッコリーに詳しくなる旅へしゅっぱーつ~♪♪

ブロッコリー 基本情報

ブロッコリーの原産は、定かではありませんが、地中海東部で栽培されていた“ケール(詳しく知りたい方はこちら)”から、改良されてできました。

古代ローマの時代から、イタリアで長きにわたり愛されてきた野菜です。

ブロッコリーという名前も、イタリアで名づけられました。

日本には、明治時代にやってきていましたが、栽培が一般的にされるようになってきたのは、1980年ごろからだと言われています。

生まれた時から当たり前にあったので、ずっとあったのかと思っていましたが、なんと一般的になったのは、今から40数年前のことでした。

2012年に、アメリカの国立がん研究所が、ブロッコリーに含まれる【スルフォラファン】には、抗がん作用があると発表したことで、その後、健康効果に期待が高まっている野菜のひとつとなっています。

ブロッコリーの種類

ブロッコリーと言えば“緑色”と思っていませんか?

「あっ!白!」と思った方!
それは、カリフラワーではないでしょうか?

ただ、緑じゃないブロッコリーもあるようです。

ブロッコリーの種類について見ていきましょう。

まずは、ブロッコリーの利用され方について。

茎の先端にできる花蕾(からい)【=頂花蕾(ちょうからい)】を利用するタイプと、頂花蕾・側花蕾型、側花蕾型に分類されます。

ブロッコリー
ブロッコリー
  • 頂花蕾(ちょうからい)
    茎の先端にできるものを利用

  • 側花蕾(そくからい)
    茎が伸びていく過程で、横から伸びてくる茎を利用

側花蕾専用のタイプでは、頂花蕾が見えた段階で摘み取るようにするなど、育てるにあたり、それぞれの特性があるそうです。

実際に出回っている種類の中で、特長のあるものをお伝えしますと…


  • 生の状態だと、花蕾の部分は紫色ですが、熱を加えると緑色に。
    品種によっては、青色っぽくなるものも。
    アントシアニンという色素成分による色です。
    直径:15~20cm
    調理方法:サラダ、蒸しもの、炒めもの
    旬の時期:10月~翌年3月

  • 茎ブロッコリー
    茎の部分が細長く、アスパラガスのような味です。
    歯ごたえもシャキッとしています。
    茎の長さ:15~20㎝
    調理方法:スープ、サラダ、炒めもの
    旬の時期:5月~6月、10月~12月

紫のブロッコリー、見かける機会があれば買ってみようかなと思います。

それにしても、いろいろな野菜を知れば知るほど、その野菜の固定概念【例えば…にんじんならオレンジ、トマトなら赤など】にとどまっているのは、もったいないなぁーと思うようになりました。

「ブロッコリーも茎まで食べられるもの」があるなどもそうではないでしょうか。

ブロッコリーに含まれる栄養成分

ブロッコリーは万能野菜です。
野菜に含まれるほぼすべてのビタミンを含み、ミネラルや食物繊維も豊富!!
からだの中から若々しさをサポートしてくれる【抗酸化ビタミン】が入っているのはうれしいポイントです。

β-カロテン

体内でビタミンAとなり働きます。
ビタミンAはあぶらに溶ける脂溶性ビタミンのひとつ。
そのため、あぶらをつかった調理が効率よく摂取する秘訣!
夜間の目の健康維持や、皮膚、粘膜や免疫機能を正常に保つためにも必要です。

ビタミンC

水に溶ける水溶性ビタミンのひとつ。
美肌や骨の健康に関わるコラーゲンの生成の際に欠かせません。
また、ストレスからからだを守りますし、不足すると貧血となる鉄の吸収にも必要な栄養素です。

ビタミンE

あぶらに溶ける脂溶性ビタミンのひとつ。
脂質の酸化を抑える働きがあるので、からだの老化の原因となる過酸化脂質の発生を抑えることになります。また、血液循環にも関わりますし、新陳代謝のサポートも。

抗酸化ビタミンは、どれもからだにとってうれしい働きをしますが、ブロッコリーで特に女性にうれしいのは…

【ビタミンC】ではないでしょうか!

なんと!ブロッコリー2房程度で、1日分のビタミンCをとることができます。

ひとつ注意点は、後でもお伝えしますが、加熱に弱いことです。
そのため、ゆでる際は、“サッ”とを心がけましょう!

ゆで汁に溶け出た栄養素も一緒にとれるスープなどの汁物もおすすめです♪♪

抗酸化ビタミン以外にも、葉酸やカリウムなど、からだにとって必要な栄養素も入っています。

また、ブロッコリーに特有の機能性成分と言えば、【スルフォラファン】。
健康効果について気になると思いますので、じっくり説明しますね!

ブロッコリーを食べるとどういいの?

ブロッコリーは、さまざまな栄養が含まれることから、万能選手とお伝えしましたが、さらに、優秀な機能性成分【スルフォラファン】も含まれています。

【スルフォラファン】は、ブロッコリーをはじめとするアブラナ科の野菜に含まれる成分です。

強い抗酸化作用をもつため、わたしたちが若々しさを保つ助けとなり、かがやく毎日のサポートに♪♪

若々しさを保って、 かがやく毎日 を!
若々しさを保って、 かがやく毎日 を!


さらに、体内で働く解毒酵素の活性化にも関わるので、肝臓の働きのサポートや免疫機能の維持にも欠かせません。

ここで、基本的な疑問【どうして抗酸化物質は必要なの?】を解決しておきましょう!!
活性酸素】についてお話しします。

わたしたちの体の中に入ってきた外敵(細菌やウイルス)を撃退してくれる働きをもつ活性酸素は、わたしたちにとって“なくてはならないもの”です。

ただし、“適量”が肝心で…

増えすぎると、強力すぎる働きゆえに、細胞自体を傷つけてしまいます。

その結果として、病気になったり、若々しさが失われたり…。

この活性酸素は、ストレスや紫外線、喫煙、過剰な運動などが増加する原因と言われていて、現代のわたしたちの生活環境では当てはまるものが多いと言えます。



このようなところから、抗酸化物質は大切だと考えることができます!

わたしたちのからだは、なんでも適量が肝心だと改めて学びましたね!

“ドキ”っとしたあなたは、より気をつけてブロッコリーをとってみましょう!

ブロッコリーは、抗酸化に関わる酵素を活性化させるため、増えすぎた活性酸素から、私たちのからだを守ってくれます。

先ほど、栄養素によっては、熱に弱いとお伝えしましたが、【スルフォラファンは熱に強い】です。
そのため、加熱した料理でもだいじょうぶ!!

ただし、水に溶けやすい成分ではあるため、無駄なく食べるためには、汁ごと食べる調理法にしましょう♪♪

このスルフォラファンですが…
なんと!!
ブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)には、成長したブロッコリーの20~50倍ほど含まれています。

ブロッコリーを食べない方で、ブロッコリースプラウトを食べるという方は少ないかもしれません。

スルフォラファンだけに限れば、ブロッコリースプラウトの方が多く含まれますし、簡単にも食べられますので、第一歩としては、“芽”から入ってもよいかと思います。

ブロッコリースプラウト

ブロッコリーパワーを余すことなく活用!

先ほどお話ししたスルフォラファン。
そのほかにもさまざまな成分が含まれているので、どうせなら効率よくとりたい!と思いますよね!

以下のポイントも参考にしつつ、料理をしてみてください♪♪

β-カロテンを活かすには…

あぶらをつかった調理を心がけましょう。

ビタミンCを活かすには…

ゆでる際は短時間で。
蒸す・電子レンジ調理も活用しよう。(ブロッコリーにはビタミンCが多いので、ゆでたとしてもそこまで損失を気にしなくてよいとの考えも。)

スルフォラファンを活かすには…

溶け出た栄養ごと食べることができる汁物にしよう。

理由が気になった方は、それぞれの栄養素を紹介したところで、説明しているので、戻って確認してみてくださいね!

最後に、ブロッコリーとブロッコリースプラウトの選び方もお届けします!

ブロッコリー
  • つぼみの粒が密集していて細かいもの
  • つぼみや葉の緑色が濃い色のもの
    (収穫が遅れると黄色っぽくなる)
  • 茎に空洞がないもの
ブロッコリースプラウト
  • 全体にハリがあるもの
  • みずみずしさがあるもの
  • スポンジが汚れていないもの

冒頭で、わたしはあまりブロッコリーを食べていないとお話ししましたが、祖母が育てているブロッコリーは好きで食べています。

茎まで食べれておいしいんです♪♪

ついつい、茎は捨ててしまいがちですが、ビタミンCがつぼみの約2倍量含まれるとも!

茎もゆでて同じように食べられますし、細切りにしてスープなどの汁物にいれてもおいしいですよ!

もし、ゆでるようであれば、茎に十字に切り込みをいれておきましょう。
そうすることで、つぼみの部分と同じ時間でゆでられます。

明日つかえる!ブロッコリー雑学♪♪

ここでは、ブロッコリーの雑学についてお届けします!
わたしもここで話すために調べるまで知らないことだらけでした!(笑)

  • ブロッコリー早食い世界記録者は…
    450gのブロッコリーを92秒で完食したという世界記録保持者の名前は、アメリカのコロラド州出身のトム・ブロッコリー・ランダースさんとのこと。
    なんという偶然でしょう!(笑)

  • ブロッコリーとカリフラワーのちがいは?
    似ているけどちがう野菜であるとお話しはしていましたが、一体なにがちがうのかという部分をお伝えします。
    実は、どちらも同じ種類の野菜ではあります。
    ただし、【ブロッコリーは緑黄色野菜であるのに対し、カリフラワーは淡色野菜です。】
    栄養素のちがいが出るので、ここが大きなちがいです。
    ちなみに、緑黄色野菜の簡単な定義は、【切った時に断面も濃い野菜かどうか?】です。
    例を挙げると、トマトは外も中も濃いので緑黄色野菜、きゅうりは外は濃いが中は薄いので、淡色野菜というように分類できます。

    ブロッコリーは濃い野菜なのか?と疑問を持った方もいらっしゃると思うので、厚生労働省の正確な分類をお伝えすると、「原則として可食部100g 当たりβ-カロテン当量が 600μg 以上のもの(例外もあり)が緑黄色野菜」です。

    そのため、ブロッコリーの栄養でお伝えしたように【β-カロテン】を含んでいますので、緑黄色野菜と言えます。

    カリフラワーとブロッコリーのちがいは、色くらいかな?と思っていた方も多いと思いますので、雑学として正しい知識が広まればうれしいです♪♪

◇◆まとめ◇◆

本日は、ブロッコリーの魅力についてお届けしました♪♪
まとめると…

  • ブロッコリーの先祖はケール、カリフラワーとも同じ種類の野菜
  • ブロッコリーはつぼみを食べるだけでなく、茎も食べることができる
    (なんと茎のビタミンCはつぼみの2倍!)
  • 万能選手と言われるほど、野菜に含まれるビタミンはほぼ網羅
    (ミネラル・食物繊維も豊富)
  • 機能性成分【スルフォラファン】には抗酸化作用がある
  • 食べるときは、その栄養成分にあわせた特性で食べる
  • β-カロテン:あぶらで調理
  • ビタミンC:ゆで時間に注意
  • スルフォラファン:汁物で食べよう
  • スルフォラファンに限れば、ブロッコリースプラウトの方が多く含まれる

万能選手ではあるものの、なかなか主役の料理にはつかわれることのない“ブロッコリー”。
さまざまな栄養が含まれていると知ると、見る目も変わるのでは?

【からだをつくるのは口からとったものだけ】

現代ではストレスもかかりがちとなり、活性酸素も活発に…。
そんな中でも、若々しくかがやく毎日を過ごしたいですよね!

キラキラ元気な生活を送るためにも“ブロッコリーも取り入れた野菜生活”を♪♪
※ブロッコリーだけではなく、さまざまな野菜をバランスよく取り入れましょう!

◇◆クイズのこたえ◇◆

こたえは…
【ブロッコリースプラウト】でした。
成長したブロッコリーの20~50倍ほど含まれているとお伝えしましたよね。
詳しくは【4】を確認しましょう。

コメント

  1. […] ブロッコリーケールのつぼみが進化して生まれた野菜。詳しくはブロッコリーのページを見てください! […]

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