こんにちは!
管理栄養士のつじです。
みなさん、“大豆”食べていますか?
このように聞くと、多くの方が食べていないと答えると思います。
しかし…
知らず知らずのうちに、“大豆でできたもの”は食べているはずです!
豆腐、納豆、醤油、味噌…
さまざまなものがありますよ!
今回は、大豆を中心にその加工品にも注目していこうと考えています!
大豆に詳しくなりましょう♪♪
今回のクイズは、答えを載せていないバージョンです!笑
本文中で、大豆の加工食品をいくつか紹介しますが、それ以外になにか思いつきますか?
ご自身でいろいろと考えてみて、読み進めた時にチェックしてみてください!
わたしが思いつくこたえを、最後に載せています!
ではでは!大豆に詳しくなる旅にレッツゴー~!!
大豆 基本情報
大豆の原産地は中国と考えられています。
5000年ほど前から大豆が栽培されていたそうです。
日本では、縄文時代の遺跡から大豆が出てきているので、その頃には食べられていたと考えられます。
その後、奈良時代に中国との交流が盛んに行われるようになったこともあり、仏教とともに味噌や醤油など大豆の加工品も日本にやってきました。
奈良時代に書かれた古事記(こじき)にも【豆】という字が載っています。
その時代、“大豆”は特別な食べ物だったそうで、一般の人々には食べられていないものだったとのことです。
東南アジアや朝鮮半島や日本には早い段階で伝わっていた大豆ですが、ヨーロッパには18世紀ごろに伝わりました。
その後、アメリカに伝わったのは、19世紀に入ってから。
1940年頃からは、大規模な栽培が行われるようになり、今やアメリカは、世界最大の大豆栽培国となりました。
世界的には、油をとる目的で、大豆は栽培されています。
日本では大豆の煮豆などそのまま食べるものをはじめとして、さまざまな加工品も食べられています。
日本でも大豆は生産されていますが、日本人が消費する大豆は、ほとんど輸入品です。
大豆の種類
大豆には、さまざまな種類があります。
- 形の大きさ(大粒種・中粒種・小粒種)
- 色(黄色・白色・黒色・緑色など)
すべて大豆ですが、日本では、黄色い大豆「黄大豆(きだいず)」のことを主に「大豆」と呼んでいます。
- 大粒種
活用方法:そのまま煮豆など - 中粒種
活用方法:豆腐や味噌、醤油などの加工品 - 小粒種
活用方法:納豆など
そのほかの色の大豆ですが… - 黒大豆(黒豆)
ほとんどが大粒の品種で、主にそのまま煮豆につかわれます。
“丹波の黒豆”として有名な丹波黒(たんばぐろ)が代表的な品種です。
近畿、中国、四国地方で栽培されています。 - 青大豆
未熟な状態を活用したのが枝豆です。
そのほかには、きな粉やお菓子などにもつかわれています。
大豆といえば!の“黄色”だけでなく、さまざまな色の大豆があるとわかったと思います。
大豆に含まれる栄養成分
聞いたことがある方も多いと思いますが、大豆は、“畑の肉”と呼ばれています。
なぜ、そのように呼ばれるのかきちんと答えられますか?
安心してください!今日でみなさん、答えられるようになります!(笑)
なんと…
大豆のたんぱく質の量が100gあたりの肉とほぼ同じです。
最近は、たんぱく質不足はよくないと言われ、運動をしない方でもプロテインをとっている方も多い世の中ですので、自然の材料としてとれるのはいいですね!
肉と比べ、脂質が少なく、肉に含まれない食物繊維が含まれるところがポイント!
このように、肉と同じようにたんぱく質が含まれるところから、“畑の肉”と言われるようになったのでしょう!
また、たんぱく質が良質がどうかを見るスコアに【アミノ酸スコア】というものがあります。
このスコアは100に近ければ近いほどよいたんぱく質と判断できます。
大豆に含まれるたんぱく質ですが、スコアは100です。
よって、良質なたんぱく質ということができます。
さらに、意外と知られていないのが、カルシウムや鉄が含まれていること。
カルシウムは牛乳と同じくらい含まれています。
鉄は吸収されにくい“非ヘム鉄”が含まれていますので、吸収をよくするために、ビタミンCと一緒にとるようにしましょう。
今お話ししたように、大豆にはさまざまな栄養素が含まれているとわかったと思います。
ここで出てきた「たんぱく質」「カルシウム」「鉄」の働きについて詳しく知りたい方は、続きもチェックしてください!
知っているという方は【4】まで進んでください♪♪
たんぱく質
炭水化物、脂質と並び、三大栄養素のひとつ。
からだでエネルギーになるのはもちろん、筋肉や臓器、皮膚などの主成分です。
からだの代謝に関わる酵素やホルモンの成分にもなっています。
カルシウム
ミネラルのひとつ。
わたしたちのからだにもっとも多く含まれるミネラルです。
からだの中のカルシウムの99%が骨や歯に存在し、残りの1%が、血液など体液に含まれます。
1%の部分が、筋肉の働きや心臓の働きの調節に関わります。
そのほかにはホルモン分泌にも関与します。
吸収率が低いので、不足しやすい栄養素です。
鉄
ミネラルのひとつ。
70%は血液に存在し、赤血球のヘモグロビンや筋肉のミオグロビンの成分として酸素を全身に運んでいます。
女性は月経で定期的に血液が失われるので、鉄も一緒に失われやすいです。
吸収率の低い栄養素なので、特に気をつけて補いましょう。
“畑の肉”といわれる理由がわかりましたね!
ただ、これだけではないんです!!
女性にうれしい働きも大豆にはあるんですよ~♪♪
大豆を食べるとどういいの?
女性ホルモン【エストロゲン】を聞いたことがありますか?
エストロゲンとは、女性ホルモンの一種で、卵胞や黄体から分泌される女性らしい体つきを促すホルモンのことをいいます。
年齢を重ねるにつれて、卵巣の機能が低下していくことで、【エストロゲン】の分泌量が減っていきます。
それによって、さまざまな症状が現れます。
いわゆる女性特有の年齢によるお悩みで、顔のほてりやのぼせ、イライラ、不安など多岐にわたります。
また、年齢だけでなく、ストレスや無理なダイエット、睡眠不足などで生活習慣が乱れると、同様にエストロゲンの分泌量が低下するとも…。
前置きが長くなりましたが、なんと!大豆には、エストロゲンに似た働きをもつ【イソフラボン】が含まれています!!!
イソフラボンは、大豆をはじめとするマメ科の植物に多く含まれるポリフェノールの一種です。
エストロゲンの分泌量を調節する働きがあります。
大豆は栄養たっぷりなのはもちろん、“女性のキレイ”にも関係しています。
女性には特にとっていただきたい食材のひとつです。
大豆パワーを余すことなく活用!
大豆パワーを活用するには、大豆の加工品も上手に日々の献立に取り入れましょう!!
大豆の加工品、ぱっと頭に思い浮かべてみましょう。
いくつ出てきますか?
思いつくものについて、簡単に紹介します。
(豆そのまま以外ものを紹介します。)
- きなこ
炒った大豆を粉にしたもの - 納豆
蒸して煮た大豆を納豆菌で発酵させたもの - 味噌
〇〇味噌によって異なるが、蒸して煮た大豆を麹菌(こうじきん)で発酵させたもの
例:米味噌は大豆に米麹を加えてつくったもの - 醤油
脱脂大豆などを麹菌(こうじきん)で発酵させたもの - 豆乳
大豆を水に浸してすりつぶし、水を加えて煮詰めた汁をこしたもの - おから
上記で、こした時に残ったもの - ゆば
豆乳を加熱した時にできる表面の薄い膜をすくったもの - 豆腐
豆乳をにがりで固めたもの - 凍り豆腐(=高野豆腐)
豆腐を凍らせて、水分を抜き、乾燥させたもの - 油揚げ
豆腐を薄く切って揚げたもの - 厚揚げ
豆腐を厚めに切り揚げたもの
すべて思いつかれた方はすごいと思います。
なかなか煮豆を食べない…と思っていた方でも、大豆の加工品は食べていたのではないでしょうか。
なかなか大豆そのものを選ぶときはないかな?とは思いつつも…
最後に、大豆の選び方についてもお伝えしておきます。
- 虫食いや斑点がなく、シワが少ないもの
(形がよいかも大事な条件です!) - 粒のサイズが均一なもの
- 色艶のよいもの
大豆のままとらないといけないと思うと、むずかしいと思いますが、ここで紹介した加工品であれば、簡単に食べることができるのもありますよね!
ご自身にあったものを選んでみましょう♪♪
明日つかえる!大豆雑学♪♪
大豆の栄養や加工品についてなど詳しくなったと思います。
ここでは雑学というちがった角度から大豆について学びましょう♪♪
【大豆の自給率は低いのに、“国産大豆使用”と書かれた商品が多いのはどうして?】
大豆の自給率は7%ほどです。
ほとんど輸入に頼っているということがわかると思います。
それなのに、スーパーで、国産納豆などと謳われている商品も多いですよね。
豆腐や味噌などにも「国産大豆使用」「国産大豆100%」という表示もあります。
自給率が低いはずの“国産大豆”が、実際そんなにあるのでしょうか…。
実は…
国内でつかわれる大豆の80%ほどは、油を搾るための用途。
大豆全体でみると、7%ほどですが、納豆や豆腐、味噌など食品用にするものでみると、30%ほどが国産大豆となります。
日本だと、【大豆=油】とすぐに出てこない方も多いと思いますので、雑学として勉強になったのではないでしょうか。
◇◆まとめ◇◆
今回は、大豆についていろいろとお話ししました。
まとめると…
- 大豆は古くから日本では食べられてきたが、欧米では比較的新しい食材
(食材というより油をとるための作物) - 色や大きさなどさまざまな種類がある
- “畑の肉”といわれるほどたんぱく質が豊富
そのほか、カルシウムや鉄も含まれる - 女性のキレイをつくる【イソフラボン】も含まれる
- 大豆だけでとろうとせず、加工品も上手につかうべき
大豆を煮豆にして食べる方は、現代であれば少ないですよね…。
ただ、たくさんの加工品もあり、さまざまな食べ方もできるので、かがやくキレイな毎日を過ごしたい方には意識していただきたい食材です♪♪
【からだをつくるのは口からとったものだけ】
かがやく日々を送るためにも“大豆も取り入れた野菜生活”を♪♪
※お分かりだとは思いますが、もちろん大豆だけではなく、さまざまな食材をバランスよく食べてくださいね!
◇◆クイズのこたえ◇◆
こたえは…
いくつかあると思いますが…
【がんもどき】【もやし】などがそこに載せていなかったと思います。
確認する方は、【5】をもう一度読んでくださいね!