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“かぼちゃの魅力”徹底解説!~野菜辞典 かぼちゃ編~

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こんにちは!
管理栄養士のつじです。

かぼちゃ、普段から食べますか?

味は好きという方でも、なかなか“にんじん”、“キャベツ”、“玉ねぎ”などと比べると登場回数は少ないのではないでしょうか?

わたしも好きですが、あんまり食べない野菜です…。

かぼちゃの栄養素や豆知識をお届けすることで、少しでも食べる頻度が高くなれば…!

わたしは冬至の時には絶対食べようと思い、毎年面倒でもその時は料理につかうと決めています!(笑)

今回のクイズにもつながるのですが…
冬至には“ゆず湯”と“かぼちゃを食べる”と知ってくださっている方は多いですよね。
なぜかぼちゃなのでしょうか?


知らない方も、この後読んでくださるとわかりますよ!

今回のクイズは、その冬至とかぼちゃについて。
冬至にかぼちゃはよく聞きますが、【れんこん】【にんじん】も食べるとよいそうです。
かぼちゃとの共通点もありますよ~。

その共通点はなんでしょうか?というのが今回の問題です。
少しむずかしいかもしれません…。

最後にこたえも載せていますが、共通点はなにか…考えながら読み進めてくださいね♪♪

それでは!かぼちゃについて詳しく学んでいきましょう♪♪

かぼちゃ 基本情報

古くからアメリカ大陸で食べられてきたかぼちゃ。
紀元前7000年のものと推定される種がメキシコで見つかっているそうです。
かぼちゃは、パンプキンパイやハロウィンのかぼちゃのランタンなど、アメリカの伝統において重要な役割を担っています。

日本かぼちゃは、メキシコ南部から中央アメリカが原産地ではないかと考えられているようです。

日本には16世紀にポルトガル船がカンボジアから運んだため、“かぼちゃ”の名前が付きました。

西洋かぼちゃは、南アメリカの高原地帯が原産地ではないかとされ、涼しい気候のヨーロッパでも栽培されました。

こちらは日本では明治時代から栽培が始まりました。


昔は日本かぼちゃが主流でしたが、日本で現在出回っているかぼちゃは、ほとんどが【西洋かぼちゃ】です。

かぼちゃの種類

今日本で出回っている主流は【西洋かぼちゃ】とお伝えしましたが、古来から日本にある地域の伝統野菜などでは【日本かぼちゃ】もあります。
これら以外にも【ペポかぼちゃ】という種類もあり、大きく分けると3つに分類できます。


それぞれのかぼちゃの種類を簡単に説明し、それぞれの代表的なかぼちゃについても紹介します♪♪

日本かぼちゃ

メキシコ南部から中央アメリカが原産地の品種。関東では唐茄子(とうなす)とも呼ばれています。

  • 黒川かぼちゃ(くろかわかぼちゃ)
    日本かぼちゃの代表品種。
    甘さはひかえめです。
    日向かぼちゃ(ひゅうがかぼちゃ)とも呼ばれています。
    重さ:約1㎏
    調理法:煮もの
    旬の時期:5月~8月
  • 鹿ケ谷かぼちゃ(ししがたにかぼちゃ)
    ひょうたんのような形で、皮はごつごつしています。
    ねっとりとしている日本かぼちゃです。
    京野菜のひとつ。
    重さ:約1.2㎏
    調理法:煮もの
    旬の時期:7月~8月

西洋かぼちゃ

南アメリカの高原地帯が原産地の品種。【栗かぼちゃ】という品種が代表的。
糖質が多いため、甘みが強く、ホクホクとしているのが特長的です。
皮の色は、黒皮系、青皮系、赤皮系、白皮系とさまざまなものがあります。

  • 黒皮栗(くろかわくり)
    日本で一番多く食べられている品種。
    ホクホクとして甘いです。
    重さ:約1.5㎏
    調理法:煮もの、揚げもの
    旬の時期:7月~8月
  • 白皮栗(しろかわくり)
    皮が白い西洋かぼちゃの品種。
    ホクホク感が強いです。
    重さ:約1.5㎏
    調理法:煮もの、スープ、サラダ
    旬の時期:8月~12月
  • コリンキー
    少し大きな玉ねぎのような形をした品種。
    生でも食べることができます。
    重さ:約700g
    調理法:生食、漬けもの
    旬の時期:5月~8月

ペポかぼちゃ

北アメリカ南部の乾燥地帯で栽培されている品種。皮の色は、黄色、オレンジ色、緑色などさまざまです。形もさまざまで、細長いものや手の平サイズのものも。
食用だけでなく、観賞用としてもたのしまれ、ハロウィンでつかうオレンジ色のかぼちゃはペポかぼちゃです。

  • そうめんかぼちゃ
    そうめんのように細長い糸状の果肉の品種。
    ゆでるとパラパラほどけていきます。
    金糸うり(きんしうり)とも呼ばれるかぼちゃです。
    重さ:約700g
    調理法:酢のもの
    旬の時期:6月~9月

かぼちゃと言ってもさまざまなものがあるとわかっていただけたのではないでしょうか。

わたしは京都で育ったので、“鹿ケ谷かぼちゃ”を知ってはいましたが、それが【日本かぼちゃ】か【西洋かぼちゃ】かなど考えたこともありませんでした(笑)。

少しでもかぼちゃの種類について詳しくなっていただけたらうれしいです。
食べてみたいものが見つかった方は、そのかぼちゃを食べてみましょう♪♪

かぼちゃに含まれる栄養成分

かぼちゃは、切ると鮮やかな“オレンジ色”をしているものがほとんどですよね!
このオレンジ色は主に【β-カロテン】という栄養素によるものです。
ほかの野菜辞典を読んでくださった方は、【β-カロテン】は聞いたことある!となったかもしれませんね!知らない方のために紹介します。

β-カロテン

抗酸化作用を持つ栄養素です。
体内でビタミンAとなり働きます。
ビタミンAはあぶらに溶ける脂溶性ビタミンのひとつ。
夜間の目の健康維持や、皮膚の粘膜や免疫機能を正常に保つためにも欠かせません。

食物中のβ-カロテンは約30%が吸収され、そのうちの50%がビタミンAに変わると言われています。
かぼちゃには、【β-カロテン】と並び、【抗酸化トリオ】とも呼ばれる【ビタミンC】【ビタミンE】も含まれています。

ビタミンC

抗酸化作用をもつ栄養素です。
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつ。
活性酸素を減らすのに役立ちます。
トリオであるビタミンA、ビタミンEと一緒に摂取するとパワーアップ。(相乗効果があります。)

ビタミンE

抗酸化作用をもつ栄養素です。
あぶらに溶ける脂溶性ビタミンのひとつ。
過酸化脂質の生成をおさえる働きがあります。
それにより、老化やがんなどさまざまな部分からからだを守るのに重要な役割を果たしています。

かぼちゃを食べるとどういいの?

先ほどは、抗酸化作用をもつ栄養素【抗酸化トリオ】についてお届けしました。
栄養素については詳しく知っていただけたかなと思いますが、そもそも聞いたことがあるけれども、あまり詳しくは知らない方も多い【酸化と抗酸化作用】

かぼちゃをとると、うれしい働きがありますが、そもそもの“抗酸化”についてここでは見ていきましょう。そもそもなぜ、“酸化”がよくないのか…。

これは、体内の血管などが酸化すると、がんや動脈硬化、生活習慣病などのさまざまな病気や症状がからだに現れてくるためです。

また、細胞膜がさびつくことにより、老化を進めてしまうともかんがえられているからでもあります。

その原因となるのが【活性酸素】。

活性酸素は、わたしたちのからだの中で発生し、通常の酸素よりも酸化する力が強い酸素です。
悪者としてだけ認識されがちですが、からだの中の反応を促進させたり、強力な殺菌作用により体内に侵入してきた有害な菌をやっつけるなどのよい働きも担っています。

例として、消毒薬としてご存じの方も多い“オキシドール”。
オキシドールは、活性酸素の一種である過酸化水素の【殺菌の力】を利用したものです。

よい働きもあるとお伝えした活性酸素ですが、やはり過剰に発生すると、先ほどお伝えしたようなからだにとってよくないことが起きてきます。

この活性酸素の働きをおさえてくれるのが【抗酸化作用をもつ物質】。
わたしたちのからだは元々抗酸化作用のある酵素をもっています。

しかし、20歳前後をピークに次第に減少していきます。
さらに、40歳代からは減少のスピードが加速します。

そのため、からだの中に元からある抗酸化作用をもつ酵素などだけでは、活性酸素の酸化からわたしたち自身を守ることはできません。

そこで抗酸化作用のある成分を多く含む食品をとって、活性酸素の働きをおさえていくことが必要なのです。

かぼちゃは、【抗酸化トリオ】を含むので、酸化に抗う(あらがう)力が強く、からだの中から若々しさをサポートしてくれます。

かぼちゃパワーを余すことなく活用!

【β-カロテン】は脂溶性です(あぶらに溶けやすい)ので、吸収率を高めるには“あぶら”と調理しましょう♪♪
あぶらを用いた料理と一緒に食べるだけでも、そのパワーはアップ!

西洋かぼちゃはホクホクとあまーいので、糖質量が日本かぼちゃと比べると約2倍。

糖質とあぶらを一気にたくさんとるのは…と気にする方は、あぶらの量を少なくしましょう!

  • 全体を炒めるのではなく、ホイル焼きにバターをのせて包み、蒸し焼きにする
  • 電子レンジで加熱し、火をある程度通してから、あぶらで炒める

これらの方法にすることで、“あぶら”を少なくすることができますよ!

最後に、かぼちゃを選ぶときに気をつけてほしいポイントもご紹介!

  • ヘタのまわりがくぼんでいて、ヘタが乾いているもの
  • 種がふくらんでいるもの(種がふくらんでいる方が熟している)
  • 緑色が濃く、もって重いもの
  • カットされたものを買うときは、オレンジ色の部分が濃く、ワタの部分が乾いていないもの

年齢を重ねるにつれて、どうしても減ってしまう“抗酸化をもつ物質”。

意識してとりたい栄養素なので、少しでも効率的に栄養がとれる方法を紹介しました。

わたしは、かぼちゃそのままではかたくて、包丁で切りづらいため、電子レンジで少し加熱してから切っていました。

あぶらの吸収率を減らすためにも、理にかなっているとわかり、今後もそのやり方をつづけよう!と思っています。

みなさんも先に加熱するのは、技術もいらず簡単なので、よければおためしくださいね!

明日つかえる!かぼちゃ雑学♪♪

今まで、栄養や種類などかぼちゃについてしっかりお届けしましたので、ここは少しリラックスして読んでいただけるよう雑学をお話しします。

冒頭、クイズでお伝えした“冬至”に食べるとよいとされるかぼちゃの理由や、にんじん、れんこんとの共通点もお届けします♪♪

なにが共通点かわかりましたか~?

★冬至にかぼちゃを食べるのは…
【冬に食べられる野菜だったから】です。


かぼちゃは、夏から秋にかけて収穫されますが、保存がききます。
今のように冷蔵技術も発達していないので、昔は冬に食べられる野菜がほとんどありませんでした。
そんな中、数少ない冬にも食べられ、栄養がある野菜として重宝されていました。

だから、冬至にかぼちゃを食べているのです。

でも待てよ…、さすがに冬にもほかには野菜があるはず!
実は、それだけが理由ではありません!!

冬至に「ん」のつく食べ物を食べると、運を呼び込めるという縁起担ぎがあったそう!

かぼちゃには「ん」がつかないですよね…。

かぼちゃは、「なんきん」とも呼ばれていたため、「ん」がつきます。
そのようなところから、冬至に食べられるようになっていったのです。

ちなみに、「れんこん」、「にんじん」も「ん」がつくので、縁起のよい野菜と言われています。

★アメリカでは「かぼちゃ」=【パンプキン】ではない!?
わたしたちは、かぼちゃを英語で言うと【パンプキン】だと思っていますよね!
しかし、これは正しくありません!

実は…
アメリカやイギリスでは…

【パンプキン】=外側の皮がオレンジ色のもの

いわゆるハロウィンなどにつかうかぼちゃのみがパンプキンです。

それ以外のかぼちゃは、総称して【スクウォッシュ】と呼ばれています。

日本のかぼちゃは、かぼちゃ・スクウォッシュなどと呼ばれるそうです。

知らない人も多かったのではないでしょうか。

★ズッキーニはきゅうりの仲間じゃない!?
イタリア料理やフランス料理を食べに行ったときに見かける“ズッキーニ”。

最近はスーパーでも見かけますよね!
見た目はきゅうりそっくりですが…
実は、【ペポかぼちゃ】の一種です。

食べているのは、熟す前の果実。

緑色や黄色いものが一般的で、きゅうりのように細長いものが多いですが、中には丸いものもあります。

わたしは今回の雑学では【パンプキン】が一番びっくりしたので、早速誰かに話そうと今からうずうずしています!(笑)

◇◆まとめ◇◆

今日は、かぼちゃついてお話ししました♪♪

まとめると…

  • 日本では昔は【日本かぼちゃ】が主流だったが、今は【西洋かぼちゃ】が一般的となっている
  • かぼちゃは大きく分けると3種類にわけられる
  • 【抗酸化トリオ=ビタミンACE】が含まれ、抗酸化作用をもつ野菜として若々しさを守ってくれる
  • あぶらと一緒に食べると、効率的
    (糖質が多いため、気になる方は、あぶらを少しでも減らす方法も活用)

【からだをつくるのは口からとったものだけ】

現代では、一般の方の栄養の知識レベルも上がり、“からだのさび”、“酸化”はよくないと知られるようになりました。

若々しさ保って、毎日健やかな生活を送るためにも“かぼちゃも取り入れた野菜生活”を♪♪

※かぼちゃだけではなく、さまざまな野菜をバランスよく取り入れましょう!

◇◆クイズのこたえ◇◆

こたえは、「ん」がつく野菜でした。

かぼちゃの別名として【なんきん】があるので、それを知っていた方ならわかったかもしれませんね!

「ん」がつくと、【運がつく】。
昔の方はよく考えたものですね!!

もう一度読みたい方は【6】をチェック♪♪

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